編集部レビュー
サラリーマンの街・新橋の「かおりひめ」で瀬戸内の魚とひゅうが飯
編集部が自費で訪問しました 2009年訪問 掲載日 2026年8月31日 文・写真: 推し店編集部
スーツの街の2階に、瀬戸内が待っていました 新橋といえばスーツ姿の人波、という印象が強い街です。そのただ中に、香川と愛媛の味をまとめて楽しめるお店がありました。「かおりひめ(香媛)」です。建物の1階は両県の特産品を並べたショップで、2階が食…
スーツの街の2階に、瀬戸内が待っていました
新橋といえばスーツ姿の人波、という印象が強い街です。そのただ中に、香川と愛媛の味をまとめて楽しめるお店がありました。「かおりひめ(香媛)」です。建物の1階は両県の特産品を並べたショップで、2階が食事どころになっています。東京にいながら郷土色の濃いせとうち料理に手が届くのが嬉しいところです。
席につくと、お通しとしてめかぶととろろが運ばれてきました。ねばりの小鉢から静かに始まります。
瀬戸内の海の幸をひと通り
まずは岬さば(1260円)をいただきました。ひと目で伝わる鮮度で、脂ののりも申し分ありません。続く岬あじ(1260円)も負けておらず、身はプリッとした弾力で、いかにも活きの良さが残っています。
添えられた醤油も、ふだん口にするものとは別物でした。とろみがあって味も濃く、これだけでちょっと贅沢をしている気分になります(笑)
地鶏もも もろ味噌焼き(800円)は、ジューシーでプリップリの肉に甘辛い味噌がのった一皿です。この組み合わせが本当によく合って、しみじみ美味しいのです。
地魚天婦羅盛り合わせ(1260円)は白身魚を揚げた一皿です。衣はサクッと軽く、中は空気を含んだようにやわらかくほどけます。何種類も少しずつ味わえるのが幸せでした。
魚の煮付けも頼みました。上品な味わいで、身はやわらかく、ふんわりとほどけます。魚はメバルだった気もしますが、そこはうろ覚えです。そしてこの日いちばん驚いたのは、添えられていた大根でした。大根そのものが甘く、噛むと汁が口いっぱいに広がり、おダシのよい香りも立ちのぼります。日本人でよかったなあ、と思える瞬間でした。
続いて鰆麦味噌焼き(840円)をいただきました。念のため書いておくと「サワラ」と読みます。西京焼きに近い趣で、脂ののった身から味噌の香りが立ちのぼって、たまりません。とにかく超美味しいです。
シメはご飯もの、佐妻汁とひゅうが飯
佐妻汁〔伊予さつま〕(740円)は伊予に伝わる名物です。すり鉢で麦味噌と焼いた鯛の身をよく混ぜ合わせ、それを炙ってからだし汁でのばし、麦めしの上に回しかけていただきます。これは一口分けてもらっただけですが、宮崎名物の「ひや汁」をぐっと贅沢にしたような味わいで、本当に美味しいのです。ご飯が何杯でも進みます。
そして私が注文したのが、ひゅうが飯(840円)です。出汁醤油に生卵を落とし、そこへ鯛の刺身をしっかりくぐらせて、熱々ごはんへ豪快にかける「ぶっかけめし」です。身の締まった鯛は、見ているだけでうっとりします。それをご飯の上へ惜しみなく載せ、卵ごとかき込みます。至福の時とはこのことでした。言うなれば超豪華版の卵かけごはんです。普段はご飯をあまり多く食べない私でも、5杯くらいはいけそうな気がします。本当に。シメとしては文句なしで、思い出すとまた食べたくなります。
さすが新橋、また来ます
というわけで、すっかりお腹いっぱいになりました。讃岐うどんもあるとのことなので、次に来たときのシメはうどんにしたいですね。
カウンターに腰かけて味わったこの日、食べ終えて振り向いた先は、サラリーマン率100%という眺めでした。さすが新橋だなと納得したものです。イチオシはやはりひゅうが飯。リピート率でいえば90%といったところで、また足を運びます。